このページは、漆黒編ロールクエスト・ソーサラーDPSの5話目(完結)です
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仲間を信じて
ケリッグの監督のもと修行を続けたおかげで、テイナーの術の方は問題ないみたい。
ただ何となく不安そうにしてるみたいで……うにも様子を見てあげてほしいって。
ひとり黄昏ているテイナーの元へ。
話を聞いてみると、うにが思っていたのとは少し違う理由みたい。
修行の成果で「虚ろ」の制御術も、戦闘の心構えもできてきた。
それでも、上位の罪喰いであるプロネーシスと戦うのには別の不安が付きまとう。
彼が不安に感じているのは……
うにとケリッグが、罪喰いにならないかということだった。
自分がもしもミスをして、大切なふたりが罪喰いになってしまったら。
そう考えたら怖い、って。
……そっかあ。そんな風に思ってくれてたんだね。
本当はうにだって、不安な気持ちがないと言えば嘘になる。
だけどそれでも立ち向かっていけるのは、大切な仲間がいるから。
そして仲間を信じてるから。
だからテイナーも、ケリッグとうにのことを大切だと思ってくれるなら……信じて欲しい。
大丈夫だよ、絶対に!
この戦いが終わったら、みんなそれぞれの道に進むことになる。
その時にふたりの足かせにならないよう、ひとりでも大丈夫だと証明すると意気込むテイナー。
どこまで健気なんだろうね、この子は;;
今後のこと、そういえば全然考えてなかった。
本当にテイナーはひとりで大丈夫なのかな。
かと言って、無責任に「うにや暁の血盟が引き取る」だなんて言えないし……。
原初世界に連れて行くこと自体、きっとできないだろうから。。
……って、今はまず目の前の戦いに集中しなくちゃ。
この戦いに勝たなくちゃ、今後も何もないんだからね。
決戦!プロネーシス
中央アンバーヒルの広い荒野へ移動。
プロネーシスをおびき出すため、テイナーは「虚ろ」を生み出す。
……来た!
プロネーシスの姿を確認したテイナーは「虚ろ」を消滅させる。
ここまでは、作戦通り。
後はプロネーシスを倒すだけだ……!
100年以上続いた悲しみに、今終止符を打つ。
みんなが笑顔でいられる明日を迎えるために。
きっと、届いたよ
──死闘の末、プロネーシスは倒れた。
すると、その身体がキラキラと輝き出し……
その傍らには、輝きを失ったクリスタルが転がっていた。
これにはきっと、彼が「光の戦士」として歩んできた軌跡……その全てが刻まれている。
もう光を取り戻すことはなかったとしても、その功績は決して消えない。
例え今は大罪人とされていたとしても、いつかきっと……
やがてプロネーシスは起き上がり、3人の前に現れる。
いや、彼はもうプロネーシスなんかじゃない。
テイナーの大切な親友……ナイルベルトだ。
ナイルベルトは、在りし日の後悔を口にする。
もしもあの時、魔光石を手に入れていたら……最後の機会を失ってしまったことへの後悔。
そして「そんな馬鹿な自分を、テイナーはきっと次元の狭間で恨んでいるのだろう」と。
その語り口は、誰かに語りかけているというよりも独白のようなものだった。
もしかしたらクリスタルの残光が映し出した、最後の幻影のようなものだったのかもしれない。
でも……それでも……
『だが、もし恨まれていたとしても……また会いたい』
そんな悲しいこと言わないでよ、ナイルベルト。
あなたのためにこんなに必死になってきたテイナーが、恨んでるはずなんかない。
テイナーは、ナイルベルトに感謝を伝える。
『きみのおかげで戻ってこれたよ。
会いたいって願い続けてくれて、探し続けてくれて……ありがとう』
願いの力が奇跡を起こすことだってあるかもしれない。
今ここにこうしてテイナーが存在しているのが、何よりの証拠だ。
それならきっと、テイナーの想いもナイルベルトに届いたよね。
どうか、届いて欲しい。そう強く願っているから……。
・・・・・・
終わったんだね……すべてが。
──帰ろう、モルド・スークへ。
次ページへつづく
100年以上も続いた、悲しみの連鎖を断ち切った。
戦いの後に残るのは喜びと、そしてほんの少しの寂しさ。
大切な仲間との別れの時が、すぐそこまで迫っていた……。
(次ページにつづく↓)
いよいよプロネーシスとの戦い、緊張してるのかなあ。
ま、そりゃ無理ないよね。。